政治学 4

いわゆる古典的な三権分立論が、立法⇒法の制定⇒議会、行政⇒法の実施⇒行政部、司法⇒法の判定⇒裁判所

といった単純な構造に立脚する限り、現実政治を分析する上でいかに説得力を持たないかが検討される必要があります。

先ず第1に、議会行政部などの分化された構造だけが、法の制定、法の実施といった機能を演じているのではなく、政党、圧力団体、マス・メディア、官僚機構などの多様な構造も複雑に関与していることが注意されねばなりません。

第2に、西洋の政治システム程には特殊化されていない構造が例えば部族長の発言がそのまま法の制定・実施・判定となる原住民社会を想起せよ西洋のシステムと同一の機能を演じていることに注意する必要があります。

ある社会では議会が法を制定し、ある社会では部族長が法を制定しています。

立法⇒法の制定⇒議会、といった単純な構造に固執することは、分化度の低い構造を備えた政治システムを研究視野から排除し、西洋の政治システムにのみ限定した理論を展開し、ひいては西洋社会の価値を絶対化することにつながっていく危険性を持っているのです。

そこで、特殊化された構造を記述するという作業と共に、一定の機能がAというシステムではどの構造群によって、Bというシステムではどの構造群によって演じられているか、を明確に捉えていく作業が並行して行なわれなければならないということになります。

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